トリプル台風が去って行った後からドゥマゲッティは
すこぶる天気が良い
気持ちよく晴れ渡り、湿気も少なく、適度な風が吹くので
過ごしやすい初夏のような天候
まさに海に行きたくなる天候
家から歩いて10分でビーチがあり
そのまま海に入ってシュノーケリングを楽しめる環境は
理想的環境。
久しぶりに心置きなく、一人で思いっきり海と戯れる
この季節の南西季節風の影響で少しビーチは波立っているが
中に潜ると綺麗な世界が広がっている
僕にとっては見慣れた光景で、思わず
「ただいまーー」と言いたくなる
久しぶりの故郷は美しく、普段何気なく通り過ぎてしまう
光景も愛おしく、どこかはかなく感じる
この美しくも儚い世界がずっと続いてくれますように
海に包まれている安心感
それはきっと人間が忘れていない
遠い太古からの記憶に始まり、母親の子宮内で
過ごしていた日々にも繋がる
何故だかほっと安心できる
余計なことを洗い流せる
自分が自然に受け入れさえすれば
海はどこまでも受け止めてくれる
海に潜ると言うことは
地球を潜り別世界へ通じていくということでもある
また、過去や現在、未来とも一瞬のうちに繋がり
その体内に宿す行為でもある
今一番生きている極限の生の世界でもあり
また、3分後には一歩間違えば確実に死んでしまう
究極の死の世界でもある。
海に潜り水面に上がって来る瞬間の光
生への扉でもあり死への玄関口でもある
ただその光が何とも安心し
また何とも切なくなる
安堵と希望とあきらめの分かれ目
生きるということは潜ることに似ているかもしれない
どうせ生きるなら両方とも経験したい
希望が持てないこの世の中で
あきらめることもまた希望への道であり
闘うのではなく、自然に流す
受け入れることで受け入れてもらえることもある。
海のように透明で
海のように大きな心で
世の中の荒波を渡っていこう
波に逆らったり、のることばかりではなく
潜ってしまうことも時には必要なのだ
海や自然が教えてくれる
YesかNo以外の答えがあることを