最近ドゥマゲッティで10代でダイビングライセンスを取る人が増えている。
まだ10代で1人でドゥマゲッティに留学に来る、なかなかの度胸と先を見越した真に頭の良い奴が増えてきているのでこの先が楽しみだ。
学歴なんて関係ない、高校中退してバイトしてお金貯めた沖縄の17歳の少年と高校行かず通信とフリースクールに行って高校卒業の資格を取ったADHDの山口の17歳の少年のデコボココンビ
基本的に学校の授業はほぼ受けていないので、計算や漢字や国語は超苦手だが、英語やビサヤ語は身体で覚えるし、世渡り上手というか、その辺の高校生よりも良いことも悪いこともいろいろ経験しているのでなかなかたくましい。
そんな二人のダイビングに挑戦した様子です。
ドゥマゲッティに2か月間留学していた沖縄の少年Mと後から来て4か月留学するY、
Yは以前に何度も触れたが今回で3回目、ダイビングも150回以上潜っていてうちでマスタースクーバのライセンスまで取っている
今回MとYが同じ学校になり、同じ17歳どうし、同じやんちゃどうし意気投合し夜な夜な遊びふけていて、Yからダイビングの素晴らしさをプレゼンされたMがやってみたいとなりうちでダイビングライセンス取得となった。
Yは僕のアシスタントとして勉強を積み、またMのバディとなりMを手助けする
Yがふざけないか少し心配だったが、ダイビング中や自然相手の真剣勝負だとわりと集中してくれ、真面目にやってくれるので助かった。
集中力がなく、ふざけ過ぎるYだが、面倒見は良く、Mにダイビングを楽しんでもらいたいという気持ちが強く今回はちゃんと協力してくれた。
Mは泳げるし、ダイビング自体は問題なかった。
少し心配だったのが、学科講習の方で教えたことにメモを取らせていたが、そのメモがほぼ全部カタカナかひらがなで感じが全然書けない、17歳だが理解度がどのくらいあるのか未知数だったので、ちょっと不安要素があった。
少し難しい言い回しになると顔が??になり、例え話をしても最近の17歳でしかも学校行っていないMにどこまで通じるのかが難しい
この前15歳の中学生に教えた時のように超簡単にわかりやすく説明して、横でゲームなどをしているYを時に巻き込んで、「Yこれわかるか??」と言うようにYを通してMの理解度とどう説明したら通じるのかを探りながら教えていった。
ちゃんと自分で理解でき腑に落ちれば身に着いてくれる、覚えてくれるというのが、普段Mが英語やビサヤ語を吸収する能力、それを自分の言葉にする能力に優れているのを知っていたので確信は持てていた。
それにしてもこの17歳コンビなかなか面白い
正反対とも言えるしすごく似ているとも言える
Mは基本的には真面目、向上心が高く、わりと勉強熱心、だから英語もビサヤ語も覚えるし、話せるようになる。何でもやってやろうという好奇心が強くいろいろなことを経験したい。実はこのダイビングライセンスコースもお金がなく、日本に帰国してから振り込んでもらうという条件でOKした。(やりたいという気持ちの強さ、自分への先行投資への意義に共鳴した)
YはADHDだからなのか、集中力が続かない、良い意味でも悪い意味でも自分の欲望に忠実で時に止まらなくなる
しかし、その欲望の強さを逆手に取れば思いがけない力を発揮し、うまく導ければすごい力を手に入れられる。
フィリピン人が喜んでくれるから英語ではなくヴィサヤ語をめきめきと覚え、達成感の面白さに目覚め素潜りで20M潜れるになった。
愛嬌があり、人懐っこく、人の懐に入っていける、素直で面倒見が良い、優しい奴
二人とも好奇心が強いからか、時に暴走し過ぎる所もあるが、そこはだんだんバランス感覚を身に着けている所もあり、死なない程度にいろいろな経験を積んで、バランス感覚を持った真に中性浮力の取れた大人になっていってもらいたい。
ダイビングを通して、自然の力を前にして二人とも生き生きしていたし、新しい世界で新しいことを学び、より広い世界でより自由になれるのを楽しんでいた様子
二人には日本の世界だけでは狭すぎる、日本の学校教育は合わない。
どんどん欲望と好奇心のままに自ら動いて、後先考えずに結果を考えずにとりあえずやる2人は日本の学校の先生ではコントロールすることができない
上手く導いてあげられないと、何だかんだ言って繊細なこの時期に下手なことをやる大人が多いから彼らは失望してしまう、怒りを通り越して失望し、諦めてさえいる
そんなことに失望してもしょうがない、これからは自らの頭で考え自分の自己責任でやっていかないといけない。
そこに逃げずにこうやって自分達だけで海外まで来て学んでいる2人を僕は尊敬している。
彼らから学べることは多くある、かつて僕も彼らと同じ17歳の時にヨーロッパに一人で行き大きな世界に挑戦し、多くを学んだ
僕はかなり慎重で良いことも悪いこともものすごく考え行動する17歳だったが結局は彼らと似ている
今倍以上の年になり何が変わっているのかよくわからない部分もあるが、この17歳の時の気持ちや志、情熱、欲望、好奇心、向上心、何事も楽しむセンスを忘れちゃいけないなと彼らと接していて思う
何かを捨ててしまうこと、諦めること、人に無理矢理合わせていくことが良い大人の条件みたいに日本では言うけど、僕は未だにそれにすごい違和感を感じる
合わせられないものを排除する社会は真に成熟した社会ではないと僕は思う。
海のように大きく広い世界、多種多様な生物が共存し、それぞれの価値観の下、自らの責任と自由意志の下、様々に変化する海の環境で時に協力し時に争いながらも生きて行く
彼らはそういうことをここドゥマゲッティでまた海と言う新しい世界からなんとなく学んでいる
その何となくを今後活かしていけるかは自分自身
しかしそういう社会が世界が存在しているということは体験をもって、経験を持って身についたものなので決して失われはしないだろう
真の財産というのはそういうもののことだと思う
ドゥマゲッティから学ぶこと、ダイビングから学ぶことは多くある
英語を学ぶことは目的ではない、手段を一つ手に入れるだけのことだ
ダイビングライセンス取りたい